店長日記 オーバーホールご依頼。BBのあれこれ
【店長日記 オーバーホールご依頼。BBのあれこれ】
こんにちは!
12月に入り、オーバーホールのご依頼が増えております。
いつもありがとうございます。
こちらの作業は昨日ご依頼いただきました。
ヘッドグリスアップ。前後ホイールグリスアップ。コーティングをして
ワイヤーのルーティングが終わってBBを着ける段階です。
全て取り付けた後は再度コーティングをします。
で、ピナレロはBBはねじ切りに回帰したのですが、
ITA規格なんですよね。
日本でねじ切りBBと言うと、JIS規格(BSC)が思い浮かぶと思います。
これはBBシェル幅68㎜で1.37×24のねじ規格で左カップは正ねじ。
右カップは逆ねじ(左回しで締まる)の物です。
対してITA規格はBBシェル幅70㎜で36×24㎜のねじ規格。
そして左右ともに正ねじなのです。
クランクを踏み出して軸が右回転すると、中のベアリングは左回転に回るので
JIS規格の場合だと両側ともに締まっていく方向のイメージです。
ITA規格の場合だと左側は締まりますが、右側は緩む方向なので、
ITA規格のBBは画像の通り、強固なゆるみ止めが塗布されている物が多いです。
ねじ切り規格なのですが、ねじ切りの方向が違ったり、そもそもBBシェル幅が違うので
互換性はありません。
イタリアのフレームにITA規格は多いですね。
個人的には緩みづらいJIS規格にすれば良いのにな~と、思うのですが、
ここは各メーカーの考えやこだわりがあるのでしょうね。
話は変わりますが、BBは相変わらず規格が乱立していて、本当に気を付けないと
いけない部分です。オーバーホール時は特に気をつけましょう。
あるメーカーはフレームに記載されているBB規格と実際に測ったら
違う規格だった所もあったりした事もあります。
最近は圧入系はシマノプレスフィット86(86.5㎜)が増えてきました。
もういっその事これで落ち着いてくれないかな?なんて思ってしまいます・・・。
クランク軸の太さもいくつかあるからそれは無理な話なのかな~。
お客様とワイヤーのルーティングは事前に打ち合わせをしていたので、
非常にスムーズに作業が進みました。
中通し式のハンドルなのですが、非常にきつい角度でもありましたので、
シフトワイヤーは中通しせず、ブレーキワイヤーは中通しし、
ブレーキ引きがスムーズになるようにルーティングします。
お持ち込み時に着いていた備品を取り付けて完成です。
バーテープのカラーリングもワンポイントでお洒落ですね。
御依頼ありがとうございました。
御来店お待ちしております。