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店長日記 オーバーホールご依頼。BBのあれこれ

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店長日記
2021.12.6

【店長日記 オーバーホールご依頼。BBのあれこれ】

こんにちは!

12月に入り、オーバーホールのご依頼が増えております。

いつもありがとうございます。

こちらの作業は昨日ご依頼いただきました。

ヘッドグリスアップ。前後ホイールグリスアップ。コーティングをして

ワイヤーのルーティングが終わってBBを着ける段階です。

 

全て取り付けた後は再度コーティングをします。

 

で、ピナレロはBBはねじ切りに回帰したのですが、

ITA規格なんですよね。

日本でねじ切りBBと言うと、JIS規格(BSC)が思い浮かぶと思います。

これはBBシェル幅68㎜で1.37×24のねじ規格で左カップは正ねじ。

右カップは逆ねじ(左回しで締まる)の物です。

 

対してITA規格はBBシェル幅70㎜で36×24㎜のねじ規格。

そして左右ともに正ねじなのです。

 

クランクを踏み出して軸が右回転すると、中のベアリングは左回転に回るので

JIS規格の場合だと両側ともに締まっていく方向のイメージです。

 

ITA規格の場合だと左側は締まりますが、右側は緩む方向なので、

ITA規格のBBは画像の通り、強固なゆるみ止めが塗布されている物が多いです。

 

ねじ切り規格なのですが、ねじ切りの方向が違ったり、そもそもBBシェル幅が違うので

互換性はありません。

イタリアのフレームにITA規格は多いですね。

個人的には緩みづらいJIS規格にすれば良いのにな~と、思うのですが、

ここは各メーカーの考えやこだわりがあるのでしょうね。

 

話は変わりますが、BBは相変わらず規格が乱立していて、本当に気を付けないと

いけない部分です。オーバーホール時は特に気をつけましょう。

あるメーカーはフレームに記載されているBB規格と実際に測ったら

違う規格だった所もあったりした事もあります。

 

最近は圧入系はシマノプレスフィット86(86.5㎜)が増えてきました。

もういっその事これで落ち着いてくれないかな?なんて思ってしまいます・・・。

クランク軸の太さもいくつかあるからそれは無理な話なのかな~。

お客様とワイヤーのルーティングは事前に打ち合わせをしていたので、

非常にスムーズに作業が進みました。

中通し式のハンドルなのですが、非常にきつい角度でもありましたので、

シフトワイヤーは中通しせず、ブレーキワイヤーは中通しし、

ブレーキ引きがスムーズになるようにルーティングします。

お持ち込み時に着いていた備品を取り付けて完成です。

バーテープのカラーリングもワンポイントでお洒落ですね。

 

御依頼ありがとうございました。

御来店お待ちしております。